ゆるりんちゅ

HSP風味の社会人です。ゆる~りお気楽を心がけて生きています♪ 妄想が爆裂するとお話を書いたりします

毒親伝⑯【最終回】

 

【雨過天晴編】

 

自由が利かない結衣ママの我儘。

その我儘ぶりにブチ切れた結衣パパ。

 

結衣さんがお仕事に行っていた昼間、

結衣ママの我儘に激昂した結衣パパは突発的に家を出て行ったそうです。

 

「俺はもうこの家から出て行く。

 結衣に仕事を辞めさせてママの面倒を見てもらえ」と。


それを聞いた結衣さんは、

「いきなり仕事を辞めて介護しろだなんて酷いです。

 私ひとりが背負うのはおかしい。

 弟だって家族の一員じゃない」と冷静に反論。


結衣パパのブチ切れなんて日常茶飯事ですし

結衣さんがブレずに反論したことで

今まで通りの生活に収まったそうです。

 

その事件からほどなく

コロナ対策特別定額給付金の10万円支給が決まりました。

記憶に新しいところですが、給付金を受け取るのは世帯主です。

 

そこでまた揉めごとが勃発しました。

結衣さんと灯くんの給付金20万円は結衣さんの口座に振り込まれます。

 

自分の口座に振り込まれないことを知った結衣パパは暴発しました。

 

「結衣と灯はどうして俺たちと別世帯なんだ?

 一緒に暮らして俺たちを利用するだけしやがって…

 こんなの家族じゃないだろ!」

 

結衣パパの理不尽な言いがかりに、

結衣さんは心底がっかりしてしまったそうです。

 

「私と灯の世帯が別なのは…

 ママに言われたからよ。

『ここから出て行って。

 離婚だなんてご近所に対してはずかしいから』って。

 だから母子支援センターに住民票を移したんでしょ?

 その後同居になったときも別世帯で住民票を異動したからです」

 

自分たちの非情な言葉を忘れ、

お金が入らないことを怒るなんて…

それこそ家族じゃないでしょ!

 

「それに私は同居してぬくぬく暮らしているわけじゃありません。

 生活費を入れ家事を担っています。

 もちろん感謝しているから当然のことだと思ってやっているだけです。

 利用だなんてそんな言い方はないでしょう?」

 

初めての口答えに結衣パパは大激怒。

 

「恩着せがましいことを言うな。

 だったら家事は俺がやる。

 こんなのは家族じゃない!」と。

 

結衣さんはしばし沈黙した後、顔を上げてきっぱり言い切ったそうです。

「利用しているという言葉は心外です。

 家事をお父さんがやるのなら、

 私はただの穀潰しでしょうから、家を出ます」

 

離れて暮らす大学生の灯くんも、

「母さんが決めたことなら賛成する。

 僕も母さんの苦労は知っていたから。

 母さんは悪くないよ」と慰めてくれたそう。

 

灯くんの給付金10万円を灯くんに送金し、

結衣さん自身の給付金10万円を初期費用に充て

晴れて初めてのひとり暮らしに踏み出したのです。

 

手放しで喜ぶ私とは対照的に、結衣さんは浮かない顔。

「今回はひとりぐらしをすることで距離を置けるけど、

 一時的な解決だもの。

 両親は老いていくから、

 育ててもらったこどもとしての

 責任は覚悟しなくちゃね…」

 

 

 

(llllll゚罒゚) 家出してやるっ

 

(。-ˇ_ˇ-。💢) 勝手すぎません?

 

 

( `°罒°) 給付金はっ?

 

 

(๐•̆ ·̭ •̆๐) 忘れたの…?

 

 

(╬◣罒◢) 家族じゃな~いっ

 

 

大丈夫。僕がいるよ
( ,,´・ω・)ノ"(´っω・`。)